マレーシアに留学中の渡邉望未さん

在校生
2023.12.8

1)簡単な自己紹介

鹿児島県出身
2021年法文学部人文学科多元地域文化コースに入学
3年次から中島祥子先生のゼミに所属。2023年10月からマレーシアプトラ大学に留学

2)マレーシアに留学した理由

留学先をマレーシアに選んだ理由は、様々な⺠族や宗教が共生している国である面に惹かれたからです。
しかし、マレーシアに行くと決めるまで初修外国語で韓国語を学んでいたので韓国に行きたいなと考えていたり、でもアメリカやオーストラリアなど英語圏に行って英語を磨いたほうがいいかなと考えたりコロコロ考えが変わっていました。それは留学に行きたいという思いはずっとありつつも、ここに行ってこういうことしたい!この勉強をしたい!というところまで考えておらず、ただ「海外に行きたい」という気持ちだけだったからだと思います。
2年生になってから留学に対して真剣に考えるようになり、家族や友達、グローバルセンターの先生と相談をしました。そして留学に行って何がしたいか、留学経験を将来どのように活かすのかをようやく考えるようになりました。そのときに、「鹿児島県⻘少年国際協力体験事業」に参加したときのことを思い出しました。私は高2(2019年)のときこの事業に参加し、約1週間カンボジアに行きました。カンボジアでの経験を通して今度は自分が日本にやってくる外国人を同じように受け入れる側になりたいと考えるようになって多文化共生社会や異文化コミュニケーションに興味を持ち始めたんだよな…ということを改めて思い出し、多文化な国で現在来日者数が増えている東南アジアに留学したいなと考え始めました。自分で調べたり考えたりするうちにマレーシアが様々な⺠族もいて、東南アジアだ!ということに気づき、マレーシアに行って様々な文化や宗教について学びたい、いろんな⺠族がいる国で生活してみたいと考えるようになりました。
そして2年生の夏、鹿児島大学の協定校派遣留学に申し込み、学内選考に合格し、現在に至ります。今もマレーシアの様々な文化や宗教を知りたい、多文化な環境で生活・勉強したいという思いはもちろんありますが、留学準備期間中に参加した、大崎町で行われている日本語教室やマレーシアで日本語を勉強する学生との交流から、マレーシアの日本語教育に興味を持ち始めました。マレーシアでは1981年に発表された「東方政策(ルックイースト政策)」のもと、研修や留学のための日本語教育が推進されています。そこでマレーシアにおける日本語学習の環境や実態、学習者の進路について日本語教育を行う機関で調査をすることを考えています。

3)マレーシアでの生活

マレーシアに来て1ヶ月半経ち、少しずつ慣れてきました。マレーシアに留学していた先輩の話をたくさん聞いていたからなのか、初めての東南アジアでないからなのか、適応力があるのか、普段から深く考えすぎない性格だからなのか、自分が予想していたよりもカルチャーショックは受けませんでした。
でも自分の英語力の無さに落ち込むことはあります。考える時間があるときはある程度話せるのですが、突然意見を求められたり、自分に注目が集まったりすると緊張もするし、言葉に詰まってしまうことが多いです。マレーシアの公用語はマレー語ですが、ほとんどの学生がマレー語以外に英語、中国語、タミル語など2〜3ヶ国語話せるし、他の留学生も流暢に英語を話せるので、話せない自分と彼らを比較してしまい、落ち込むことが多々あります。でも最近、これに関しては慣れと練習あるのみだと思うので間違いを恐れず、積極的に話さないといけないなと感じています。英語に限らず、マレー語も少しは話せるようになりたいので、知っている単語やフレーズを日常生活に取り入れていこうと思います。

大学の授業は5つ取っていて、ほとんどがコミュニケーションやマスメディアに関するものです。今まで学んだことがない分野なので、初めは何を話してるいのかさっぱりわからなかったのですが、新鮮で面白いです。授業は基本英語で行われるのですが、訛りが強かったり、英語とマレー語を混ぜたりする教授もいます。最初は聞き取るのが大変だったのですが、少しずつ慣れてきました。授業時間は3時間ですが、続けて3時間の授業ではなく、火曜日に2時間、水曜日に1時間というように分けて行う授業がほとんどです。クラスにはマレー系、中華系、インド系と様々な学生がいます。もちろん他国からの留学生も多くいますが、私の学部は中国からの留学生が多い印象です。そして課題のほとんどがグループワークです。一人で課題を抱え込まなくて済む一方、英語も曖昧な私と同じグループになることで他の学生たちの足を引っ張らないかなという不安とプレッシャーもあります。それでも現地の学生や他の留学生たちに助けられながら何とかこなしています。

友達と日本食を食べに行ったとき

私は大学内にある寮に住んでいます。そして実は1回引越しをしました。始めはマレーシアに来る前に入居が決まっていた寮(寮というか大きな家でした)にとりあえず入居しました。中国、韓国、日本、カンボジア、タイから来た留学生10人で生活をしていました。しかし、高い家賃の割にあまり良くない寮だったので、みんなで出て行くことになり、その時一緒に住んでいた留学生たちが奮闘してくれたおかげで、より快適な寮に移ることができました。私は到着したばかりでよくわからないまま他の留学生の話を聞いたりついて行ったりしただけですが、元々希望していた寮に最終的に入居できたのでよかったです。同じ寮に住んでいた子達には本当に感謝でしかないです。前の寮の子たちとは、今でも時々一緒に買い物に行ったり遊びに出かけたりしています。そして今住んでいる寮は、3人部屋、2人部屋、1人部屋×2の7人で生活をしています。私は3人部屋で、インドネシアからの留学生2人と一緒に生活をしています。11月半ばに誕生日を迎えたとき、同じユニットの子達が日付が変わったのと同時にお祝いしてくれました。

寮の子たちから誕生日を祝ってもらったとき

4)将来の夢もしくは留学中の夢

数年前まで私もマレーシアのことをよく知らなかったし、マレーシアに留学に行くことを伝えると多くの人から「あ〜マーライオンがあるところね」と言われたので(マーライオンはシンガポールです…)、私自身ももちろん、いろんな人にマレーシアのことや留学生活を知ってもらいたいと思い、SNSに自分の1日を投稿し始めました。継続力がない私ですが今のところ1ヶ月は続いているので、これからも続けられるように頑張りたいです。

バトゥ洞窟

あとはマレーシアにいる間に、マレーシアの地方や東南アジアの国をあちこち巡りたいです。現在私が住んでいるところはスランゴール州と言って、首都のクアラルンプールまで電車で30〜40分で行けたり、近くに大きなショッピングモールがあったりと鹿児島に住んでいた頃よりも便利な生活をしているなと感じます。しかしそれは都市部に住んでいるからであり、地方に行けばまた違ったマレーシアを知ることができると思います。

また、今まで東南アジアはカンボジアとベトナムに行ったことがあるのですが、同じ東南アジアでも違う一面があるなと感じます。例えばカンボジアやベトナムはバイク社会でしたが、マレーシアはバイクよりも車の方が多い印象です。マレーシアは日本からより短時間、低価格で東南アジア各地に行けるので、休みのときに行けるといいなと考えています。

プトラモスク(ピンクモスク)

5)在学中の学生に対して

入学したときは大学4年間⻑いなと思っていましたが、気づけば3年生になっていて卒業後のことを考え始める時期になっています。いろんな人が言っていると思いますが、⻑いようで短い大学生活です。自分がやりたいこと、好きなこと、興味があることに時間を費やせるのが大学生の特権だと思うので、後悔がないように行動するべきだと思います。自分が興味を持ったイベントやプログラムに参加してみたり、ダメもとで誰かに連絡してみたり、そうすることで自分の視野だけでなく、人脈も広がると思います。そして悩みや不安なことがあれば周りに頼ることも大事です。私も留学するにあたって友達や先輩、家族、先生方にたくさん助けられましたし、今でも新しくできた友達に助けられています。どこに行っても助けてくれる人がいると思います。場所は違えど、お互い充実した大学生活を送れるように頑張りましょう!