鹿児島県庁で活躍する園 翔太さん

卒業生
2023.11.14

自己紹介

京都府京都市出身。2014年4月,鹿児島大学法文学部人文学科に入学。在学中に計3年間の休学を経て,2021年3月卒業,4月鹿児島県庁入庁。入庁から2年間,総合政策部デジタル推進課に勤務,現在は商工労働水産部商工政策課に勤務。

県外からの進学

今や、私にとって鹿児島は、これからも生きていきたいと思える場所になりましたが、進学時にはただ地元を離れたいがために、時の運で偶然にも進学先として選び、やってきたようなものでした。当時は、鹿児島での新しい生活に前向きな気持ちを持ちつつも、どこか挫折感を否めない日々だったように思います。

7年間の在学期間

そんな大学生活のスタートから、結果的に休学期間を合わせて計7年間、鹿児島大学に在籍しました。その間、県外では、インターンシップや海外研修、国主催の国際交流事業に参加するなど、県内では、過疎の町での農村交流や学生社員としてベンチャー企業に勤務するなど、様々な経験を積ませていただきました。

内閣府青年国際交流事業「東南アジア青年の船」

特に学生生活の中で印象的なこと

マイナスからのスタートだった学生生活も、今振り返るとこれ以上ないものであったと思うほどです。そのきっかけには、鹿児島の父と言っても全く過言ではない恩師との出会いがあり、いつも自分が進みたいと思う方向に一歩踏み出すことを支え、心から応援してくれる存在があったからこそ、鹿児島での学生生活、そして今の人生があります。

「出会いは人生を変える」という恩師の教えのとおり、本当に多くの出会いに恵まれ、人生をより良い方向へと導いていただいたと思える学生生活であったことが、何よりも印象的です。必ずしも所属する学部だけに限られない、学生や教授、さらには地域での幅広い出会いもまた,総合大学の魅力だと感じています。

卒業の際に恩師とともに

鹿児島で社会人として生きる楽しさ

就職活動を経て、引き続きこの鹿児島で生きることを選びました。県庁では、今や人口減少が進む社会の状況と向き合わない日はありません。学生時代から、この人口減少という課題と現状に向き合う経験も多くあったことが、仕事でも大いに活かされています。

また、学生から社会人に立場を変えて、学生生活を過ごした地域で生きるということも楽しいものです。特にこの鹿児島は、課題先進地域と言われることもありますが、だからこそ新しい挑戦の可能性や未来への創造性に溢れていると感じています。そうして、鹿児島の未来に仲間とともにワクワクする、そんな楽しさから、今では社会人の立場から、学生と地域が繋がる機会や場を開くことにも個人的に取り組んでいます。

鹿大生と地域の方々との交流会
月1回開催している「かごんま若人の会」

現役学生へのメッセージ

卒業前、恩師が開いてくれた最後のゼミで、当時の後輩たちにこう伝えました。「また見たいと思う,美しい景色に出会ってください」と。学生である時間は、あっという間に過ぎてしまうものだと思います。その限られた時間と若さという財産を最大限活用して、人との関わり合いの中でも、自然の中に身を置いてでも、生きている間のどんな瞬間でもいいと思います。これからの人生でまた見たい、そんな心から美しいと思う景色を探す意識を、心の片隅にでも持ってみてもらえたらいいなと思っています。

人生、迷うときや立ち止まってしまうこともあります。そんな時に、今までに心が震えるほどに美しいと感じた景色は、改めて進みたいと思う方向を示してくれると同時に、また新たに一歩を踏み出すエネルギーの源になるはずです。この鹿児島から続いていく皆さんの人生が、より多くの願いが叶うものとなりますように。