農林水産省職員で国家公務員YouTuberとして活躍する白石優生さん

卒業生
2022.11.11

2018年に法文学部人文学科を卒業した白石優生さんは、現在農林水産省に勤務し、チャンネル登録者数16万人以上の公式YouTube「BUZZMAFF」(バズマフ)の運営を行う「国家公務員YouTuber」として活躍しています。

白石さんには令和4年度前期開講の「自治体政策論」の講師として、情報発信の重要性や効果的な広報の方法等について講義していただきました。


Q.1 現在の職業や業務内容を教えてください。

日本初の国家公務員YouTuberです。
私は今、農林水産省大臣官房広報評価課広報室に所属しています。業務の中心はSNS(YouTube、Twitter、Facebook)の管理や運用、あとは他部署の広報マネジメントや、メディア対応、外部からの問い合わせの窓口となっています。
農水省のYouTubeチャンネル(BUZZMAFFばずまふ)については、管理運用だけでなく、自らがプレイヤーとして動画作成を行っています。
「BUZZMAFF」は、「日本初の国家公務員YouTuber」として誕生した、農水省の職員自らがつくるチャンネルです。日本の農林水産業の魅力を世界にPRするために日々コンテンツ作りに励んでいます。
令和4年11月現在ではチャンネル登録者数16万人を達成し、着実にファンを増やしています。国民に直接情報を発信するツールなので、非常にやりがいと責任感を感じています。
農水省の職員だとしても、「一人の人間」としてカメラの前で話すことを心掛けています。そうしなければ誰も聞いてくれません。固くならず、難しくならず、自分の言葉で国民に語りかけます。だから鹿児島弁は変えません。

Q.2 在学中どんなことをしましたか

法文学部で農業地理を学んでおり、小林善仁先生のゼミに所属していました。
プライベートでは飲み会とパチンコが好きだったので、授業を時折サボって遊ぶ普通の学生でした。小林先生は親のように接してくれたので、先生やゼミの仲間と話すのが好きで大学に行っていた気がします。
就職活動についてですが、いままで毎日一緒に騎射場で飲んでいた仲間が、自己啓発を始めたり、リクルート系企業の開催する食事会に参加したりするようになってから、就活の雰囲気が嫌いになり、何も頑張らずに斜に構えるダサい学生になってしまっていました。
ギリギリになって危機感を覚えて必死で公務員試験の勉強をして、農林水産省に入ることができました。
25歳の今、学生時代にもっと自分の可能性についてたくさん考えても良かったのはないかと思ったりもしますが、これが自分の人生なので、前に進んで行くしかないです。

Q.3 大学で学んだことで今役に立っていることはありますか。

大学で得た大切なものは圧倒的に友達です。一緒に歳を取っていける学生時代の友達は人生の宝物です。

Q.4 現役学生へのメッセージ

私は、「将来どうなりたいのか」なんて明確なビジョンなく、なんとなく「地元に貢献したい」くらいの気持ちで国家公務員になりました。働いているうちに掴んだチャンスが「公務員YouTuber」でした。「政府広報の成功事例」として褒められることが多く、語らされたりしますが、全部めぐり合わせの結果論でしかありません。だから、学生さんたちに偉そうに話したくないのです。
将来に対して、目に見えない不安を感じている学生さんも多いと思います。私もその一人で、「一生学生でいたい」と思っていました。でも、どんなにあがいても数年後は社会人となって自分の人生に責任を持たなくてはなりません。
将来のための準備をしておくことはもちろん大事ですが、今は全力で学生時代を楽しんでください。そして卒業したらおとなしく大人になってください。
仕事をするのも、案外楽しいですよ。