大崎町で地域日本語教室を開催(6)
10/8(日)に大崎町中央公民館で本年度第5回目となる地域日
タイ出身の学習者1名が新たに増え計11名が日本語を学びました
本事業は大崎町から受託した「日本語教室を軸とした多文化共生拠
次回は10/29(日)午前を予定しています。
大崎町での日本語教室に関心がある方や日本語を学びたい方はいつ
問い合わせ先:sakai@leh.kagoshima-u.a
c.jp
山下直子先生の感想
今日は新たに1名の学習者が参加。タイの出身で鹿児島に来る前は北海道で働いていたとのこと。日本在住約5年。 話すのはできるが、体系的に学んだことがなく、書いたり読んだり するのは苦手とのこと。みんな一人一人違う凹凸があるからこそ、 おもしろいなと改めて実感した。
今回はグループワークを取り入れた学習をメインに行った。トピックは「健康」だが、JLPTのことも考え文法項目もしっかり組み 込んだ。教師の立場になると「教える」というスタンス、 学習者になると「教えてもらう」 というスタンスに陥りやすいので、この大崎の地域日本語教室では 、みんな同じ場所で学びを共有する共同学習者・仲間ということを 忘れたくない。学び手が主役で、持っている能力を十分に発揮して できることを実感してもらいたい。そんな思いで今回は、 教師である私は進行役+見守り役に徹しようと考えた。予想通り、 グループワークではみんな自分の頭で考え、メンバーとああでもな い、こうでもないと対話しながら学習を進めていた。その姿はなん とも頼もしく、一人一人の強みや得意なことが垣間見えた時間だっ た。最後は考えたことをグループごとに発表してもらった。初めて なのでぎこちなくはあったが、緊張しながらもみんなが協力して一 つの課題を作り上げたことは、彼らの自信にもつながったのではな いかと考える。
サポーターの方も学習者と話しながら笑顔が見られ、わからない時は学習者に教えてもらう場面も見られた。学びはその場にいる人全 員のものだということ、再確認できた時間であった。
最後に、今回はあえて答えを提示しないでクラスを終わったが、答えを求めてくる人はいなかった。もしかしたら、心の中では思って いたかもしれないが、地域で生活している方々だからこそまずは自 分たちで考えお互いの力を借りて自己解決に向けた学びができたら と考える。自律学習を支える学びの展開を今後も試行錯誤していき たい。
学習支援の田中さん(法経社会学科地域社会コース)
前回日本語教室をお休みし、一回間が空いての日本語教室だった。回を重ねるごとに人と人との距離が近くなり、よりフランクな雰囲 気が出来上がっていると感じていたが、前々回と比べて、 よりこのことを感じた。
今回の日本語教室で印象に残ったことは、学習者との会話の中で私は学習者から「前回いなかったね」のように言われ、「 そうなんです、これからは来ますね」といったやりとりをしたこと だ。
正直私はこの日本語教室にサポーターとして来ているが自身も「学習者」であると強く自覚しながら参加をしている。日本語のグルー プ分けや文法など寧ろ学習者の方が知っており、日本語学習のサポ ーターとして恥ずかしく思ったことも少なからずある。
そうして学習者としても参加している私は、前回行けなかったことに残念さを感じていたが、いつのまにか教室に足を運び続ける理由 が「学ぶ/教える」というような学習の面だけでなく、「 学習者と会う」ことも目的かつ楽しみになっていたことに気が付い た。このような付加価値がこの日本語教室に生まれていたことを自 身の体験から感じることができた。
自身の卒業論文執筆のように、一緒に学ぶ人がいたり大学(教室)に来る人がいたりするからこそ、自分(学習者)も行こう/頑張ろ うと思えるのではないか。それ加え、この日本語教室に集まる人達 の日本語学習に対するやる気だけでなく、楽しそうな声がよく聞こ えるこの日本語教室の雰囲気があってこそ、 皆が足を運び続けられる日本語教室となれたのではと感じる。
学習支援のSATOさん(法経社会学科地域社会コース)
10月8日(日)大崎町で第6回目となる地域日本教室が行われた。大雨だったので、学習者が来られるかどうか心配だったが、11 人も来れられて良かったと思った。その中で一人女性の新しいタイ 人の学習者だった。
今回、山下先生は4人ずつのグループ(学習者とサポータも含めて)に分けて全員でグループワークを行った。授業のテーマは「 健康」と動詞活用「て形」だった。日本語が第二言語として学んだ 私は何回も動詞の活用したり、変形のことを繰り返したりしたが、 今学んでいる学習者を見ると日本語を覚える難しさを改めて実感し た。しかし、山下先生をフォローしながら、「正しい」だけではな く「間違うことも一つの大事なステップ」だという考え方を山下先 生から学んだ。これからも学習者側だけでなく教える立場にいる方 々とも、皆さんと気楽に楽しく学べる場を作っていけるよう頑張り たい。