大崎町で地域日本語教室を開催(5)
9/24(日)に大崎町中央公民館で本年度第5回目となる地域日本語教室を実施しました。
学習者3名カンボジア2名、中国1名)が新たに増えて計12名が日本語を学びました。
本事業は大崎町から受託した「日本語教室を軸とした多文化共生拠点構築事業」により実施しています。
次回は10/8(日)午前を予定しています。
大崎町での日本語教室に関心がある方や日本語を学びたい方はいつでもご連絡ください。
問い合わせ先:sakai@leh.kagoshima-u.ac.jp
山下直子先生
今回は新しい学習者が3名来た。2名はカンボジアから来た方で、同じ会社の先輩たちと一緒に参加してくれた。先輩たちがいるからか、さほど緊張も見られず、勉強中も大きな声で発言したりと頼もしかった。もう1名は中国から来た方で、大崎町は4年目だそう。日本に来てからは学習するチャンスがなかったようで、会話や仕事で使う表現などを勉強したいとのこと。唯一の漢字圏の学習者。非漢字圏の方達のプチ先生になってもらえたらと思う。彼の強みをうまく引き出せるようにこちらも工夫したい。
前回同様、一斉授業の形で行った。レベル差は多少あるものの、会話は流暢だが、体系的に学んでこなかったという方もいるし、勉強したことはあってもアウトプット(話す・書く)するとうまくできない方もいるため、それぞれの強み・弱みをうまく活かしながら学びが展開されたように思う。
また、今回は学習者同士でペアを組み、交流することも目的にペアワークを行った。みんなこれまで遠慮していただけなのか、ペアを組むと和気あいあいと話していて、学習者同士の距離も縮まったように見え、プラスの効果があったと感じる。
サポーターの方も日本語教育における動詞のグループ分けや活用の仕方を初めて聞き、国語教育とは異なることに気付かれた様子。積極的に学習者の間に入って、ワークを促したり補足説明したりする様子が見られた。
反省点としては、自身の準備不足。教材を忘れるなどの失敗があり、また大事な説明はもっと可視化して、目と耳で確認できるようにしなければいけないなと気付いた。授業に自由度を持たせるためにも、準備は細かくしなければと再確認した時間だった。
学習支援のSATOさん(法経社会学科地域社会コース)
今回は山下先生と3人のサポーターで(私と2人の大崎町職員)が参加した。一方、参加者としては、前の日本語教室より3人増えた。
山下先生は全員が同じ内容を同時に学ぶ授業形式へ変更した。
私と日本人のサポーターは山下先生が生徒たちをグループやペアの活動に分けるときに手伝った。
山下先生の授業の進め方はわかりやすく、学習者は賑やかでとても楽しんでいるようだった。学習者が同じ内容を学べば同じ「レベル」にあると感じられるので、教育環境として良いと思う。
今回一番印象に残ったものは授業の最後で日本人ボランティアの方が私のところに来て、「こうやって日本語を勉強したんですか?」と聞かれたことだ。
そして、日本人が知っている日本語と非母語話者とは全く異なる方法で学習するということを分かってきて、日本人はそういうものを知らないと伝えてくれた。日本人も日本語の文法的な内容をみて「日本語が難しい」と意識をしたうえで、今までより外国の方々には「やさしい日本語」も使えるようになったら良いと思う。