「社会教育実習Ⅱ」でポスター「unlearn 学びほぐす地域と教育」制作

教員:
2021.3.23

2020年度後期授業「社会教育実習Ⅱ」では、「鹿児島における外国人の学習権保障と社会教育」をテーマに掲げ調査を実施し、その調査成果をポスター「unlearn 学びほぐす地域と教育」としてまとめました。

 授業では、鹿児島県国際交流課や地域日本語教室に取り組むささえあいネットATLAS、NPO法人若者・留学生サポートステーション響、鹿屋市のあいうえおおすみの代表をゲスト講師として招き、外国人の学習権保障に取り組む現場や行政が抱える課題の可視化に努めました。

授業に参加した学生は以下のとおり述べています(一部抜粋)。

僕は京子さんの圧倒的な熱量に引き込まれ響の活動に参加した。響の活動は対面やオンラインなどで実施し、時間・空間を超え多様な人たちが交流をしている。ぜひ響の活動と京子さんの熱量を知ってもらいたいと思う。

地域で共に暮らす住人に、国境は関係ない。その意味では「外国人の学習権保障」というよりも、同じ住人として関わりあい、信頼関係を結び支えあうことが、真の学習権保障・異文化理解だと思う。

牟田さんの人柄もあり、終始楽しいインタビューになった。被支援者と同じ目線に立ち、その気持ちに寄り添うことは、国際交流に限った話ではなく、社会教育活動を展開するうえで、何より求められるものだと感じた。

課題を知ろうとしなければ現状は変わらない。知って、理解して、それを相互理解につなげる。大学生である私たちにもできることは多く存在している。小さなことからでも変化していくことを意識していきたい。

誰でもが参加できる学習機会を提供する社会教育において、外国人学習者を想定した場合の意義や現状と課題そして可能性について学んだ。この成果物が外国人学習権を考えるきっかけを生むものになればと思う。

公的な外国人の学習権保障は、これからさらに外国人材を受け入れていく鹿児島にとって必要不可欠な問題である。いかに在住外国人や学習支援をするNPOらのニーズをくみ取り、課題意識を共有できるかがカギだと思った。

このポスターは、今後県内全市町村の教育委員会や社会教育・生涯学習、国際交流関係の部署に配布する予定です。

なお、イラスト・デザインは、本学卒業生の和田佳津沙さんに担当してもらいました。

ポスター作成にあたっては、北野生涯教育振興会より助成を受けています。