大崎町で多文化共生調査を実施(7)
3月3日に希望者のみで大崎町の多文化共生に関する調査を実施し
午前中は大崎町を探索しました。午後からは、有限会社そおリサイ
参加した学生からは以下のような感想が寄せられました。
学生A
午前中は実際に大崎町の住民の方にインタビューを行いました。なかなか住民の方に話を聞くのは難しく、実践をもっと積む必要
があるなと感じました。住民の方の話では、ゴミのリサイクルは大 変だと感じている人は多かったですが、それがすでに日常化してお り、日常化させることが重要であると感じました。しかし、ゴミの 分別が大変という理由から空き地などに捨てていく人もいるという ことを聞きました。リサイクルの街であるため、こういったことは ないと思っていましたが、厳しいことでこのような実情もあること を知りました。このゴミは一体どのようにして処理されているのか 疑問に感じました。また、空き家が多いことに対する対応もどのよ うなものがあるか気になりました。 空き家バンクなど利用可能なものも多いですが、ほかにもっと対策 を調べてみたいと思いました。 午後からはそおリサイクルセンターの松井さんに話を聞くことがで
きました。ジャカルタで行われているシステムの実戦は一筋縄では いかないものだと感じました。文化や考え方が異なるため、同じ感 覚で話を進めることが難しいと感じました。リサイクルをすること によって雇用を増やすという考えは持っておらず、 新たな発見となりました。ウエストピッカーの方に対して、一時的 に仕事は無くなってしまうかもしれないが、将来的には安定した職 に就くことができるような環境作りが大切であると思いました。 話が大きくて、難しい部分も多かったですが、小さな街が大都市に 支援をするということはとても興味があり、今後もどうなっていく のか調べたいと思いました。
学生B
午前中は散策をしましたが、インタビューをするという事が今まであまり無かったので、やる前はとても緊張しました。 あまり人がいなくて、どうなる事かと思いましたが、主に年配の方 々からお話を伺うことができました。今まで、資料を見たり行政、 衛生自治会の方々からお話を聞いてきましたが、実際にごみ捨ての 場所がどのようになっているのか見ることが出来たことで、今まで のお話をもっと具体的に想像することができるようになったと思い ます。街の人にインタビューする中で、自分の人から話を聞き出す 能力が足りないことに気が付きました。失礼のないようにしっかり 名乗ってから話を聞くべきだと思いましたが、実際にやってみると 形式的なインタビューの入り方では断られてしまうことも多く、 インタビューの難しさを感じました。先に簡単な質問をして話に入 る方がインタビューしやすいと思いました。 午後からのお話の中で南ジャカルタでの大崎システムの導入につい
ての話を伺いました。スラムやゴミを拾って生計を立てている人達 についての話もありました。また、 ゴミのリサイクルを浸透させて行く中で、少ないリサイクルの分け 方から徐々に数を増やして行く方が、リサイクルがどんどんできる ようになるのではないかと思っていましたが、 大崎町でリサイクルの分別数を増やす際に、分別を増やしていくの は大変だったというお話があり、最初は大変でも、最初から多く分 けるようにしているほうがいいのだと分かりました。 富裕層が多くメイドさんも多いとの事でしたが、ゴミの仕分けがそ ういった人々だけがやることになるのではなく、全ての人が主体的 に取り組んでいくことに繋げることが必要であると感じました。
学生C
今回は午前に町内探索と午後にそおリサイクルセンターの松井さんにお話を伺いました。 町内探索では4名の方にお話を聞くことができました。いずれも8
0~90代の方でした。ゴミ捨て場について案内してもらい、ゴミ の種類によって捨てる場所が異なっていること、ゴミ捨て場には係 の人が同席していること、正直分別はめんどくさいが、町の誇りと して思っていることなどをヒアリングできました。また、少しゴミ とずれて気になったのが高齢者の方の孤独感のようなものでした。 若者や他の人の迷惑になるから、とサークル活動をやめてしまった り公共交通機関を使えなかったりと自分に負担をかけてしまってい るところに少し危うさのようなものを感じてしまいました。その気 になれば1年間人と話さなくても過ごせると話している方もいて、 せっかくゴミ出しによる人との触れ合いもあるのでどうにかその部 分にも少し踏み込んではみれないかな、と感じました。 宮下さんが話してくださった空き家を拠点とできるようなお話が非
常に興味深かったのでまた機会が有ればお話伺いたいです。
午後のお話では南ジャカルタでのゴミリサイクルについての話を中心に伺いました。所得水準が高いところである分、スラムの存在や ウェストピッカーの存在もあるようでしたが、ゴミのリサイクルに よって雇用創出や金銭的な負担軽減も担うことが出来るということ で、それをどう周知させていくのかというところが重要に感じまし た。あくまで管理による強制ではなく、住民の主体性による取り組 みの可能性はもちろん、難しさを考えさせられた。 自分も行政職員を目指しているが、このゴミのリサイクルというの
は取りかかりへのハードルも比較的低く、 その上効果が大きいという特徴を持ち、これからの日本に特に必要 なものだと感じた。是非就職がうまく行ったらその地域で取り組み を進めていきたいと感じた。