人文学科の大薗博記准教授の陰謀論信念に関する論文が“Applied Cognitive Psychology”に掲載され、『読売新聞オンライン』で記事として取り上げられました

教員:
2023.11.8

人文学科の大薗博記准教授の陰謀論信念に関する論文が“Applied Cognitive Psychology”に掲載され、『読売新聞オンライン』で記事として取り上げられました。

この研究は、陰謀論を信じやすい人の心理的・社会的特性を検討したものです。オンラインでのアンケート調査を元に937人のデータを分析したところ、「熟慮的思考(=物事を深く考える傾向)」が低い人ほど、陰謀論を信じやすい傾向があることがわかりました。その他に、社会への不安や不満が高いことも、陰謀論信念と正の相関がありました。一方、「社会への不満が高まると物事を深く考える人こそが陰謀論を信じやすくなる」といった組み合わせの効果(交互作用)は顕著には認められませんでした。

これらの結果は、熟慮的思考(論理的思考や科学的思考を含む)を養うことが、むやみに陰謀論を信じるのを抑制しうる可能性を示唆しています。

論文は、2023年10月19日にオンライン版が公開されています。日本語翻訳版(ただし、査読前のプレプリント)はこちらのページからダウンロードできます。

また、読売新聞から取材を受け、読売新聞オンラインで2023年11月3日に記事が公開され、注目を集め、一時はヤフーニュースのトップに上がりました(ヤフコメ数は、11月4日23時段階で、3296件)。