母マウスへの抗うつ薬投与と仔の音声コミュニケーション
2021年3月に心理学コースを卒業した蘭子国さん(指導教員:菅野准教授)の卒業論文を基にした研究論文が国際学術誌Pharmacology, biochemistry, and behaviorに発表されました。本研究は、周産期の雌マウスに抗うつ薬を飲水投与した際にその仔どもの音声コミュニケーションが影響を受けるかどうかを調べたものです。2021年の第44回日本神経科学大会においてもジュニア研究者ポスター育成賞(Junior Investigator Poster Development Award)を受賞し、「活躍する在校生・卒業生」のコーナーでも紹介しました。
Lan, Z., Tachibana, R. O., & Kanno, K. (2023). Chronic exposure of female mice to selective serotonin reuptake inhibitors during lactation induces vocal behavior deficits in pre-weaned offspring. Pharmacology, biochemistry, and behavior, 230, 173606. https://doi.org/10.1016/j.pbb.2023.173606
※今回使用した抗うつ薬はSSRIというセロトニン神経系に作用する薬剤の一種で、本記事のサムネイル画像は論文中でも解析したマウス中脳にあるセロトニン神経細胞の蛍光免疫染色の画像(Tph陽性細胞)です。