「自治体政策論」で永山由高日置市長の特別講義を実施

教員:
2022.8.8

前期の講義「自治体政策論」では、昨年5月に日置市長に就任された永山由高日置市長の特別講義を実施しました。

講義では、市長就任に至る経緯、市政にあたるうえで留意していること、今後の公務員に求められる資質、進路を考える際のアドバイスなどのお話をいただきました。
また、質疑応答の時間では、「女性管理職の登用」「障害のある子どもの学び」「特産品PRの手法」「民間企業との人事交流による効果」など幅広い視点からの活発なやりとりがなされました。

「自治体政策論」では、地域の現状や課題、実施されている行政施策について、鹿児島県内の事例を中心に学習を行ってきましたが、実際に地方行政のトップとして地域の方々と向き合っている方から話を聞くことで、更に理解を深めることができました。

受講後の学生の声

今回の講義では、現役の市長が考えていることや進路についてなど非常に貴重な話を聞くことができた。印象に残った点は、やりたいこと、できることを増やすことができれば求められる人材になることができるという話である。これは企画を遂行するときに話されたことだが、この考え方は人間社会のあらゆる組織で共通することだと思う。

今回の講義を受けるまで地域問題を主に解決していくのは、行政であると思っていたが、その考え方は、人口減少が急速に進んでいる日本においては、解決につながらない、古い考え方であるということに気づかされた。これからの日本で様々な地域問題を解決するためには、市民も行政もやりたいことばかりを主張するのではなく、その中で優先順位をつけ、市民がやれることは自分たちで取り組もうとした上で、必要に応じて行政がフォローするという関係性が重要であるということを知った。

市役所や公務員のイメージが少し変わった。このきっかけは、「ベンチャー企業みたいな市役所へ」と「安定を求める人ばかりが公務員になったらそのまちは確実に沈んでいく」という言葉からである。これまで、ベンチャー企業と市役所は、全く似ても似つかないものであるという印象が強かった。そんな二つのものを結びつけて表現されたこの言葉は、市役所のイメージが変わるものであった。

市長から私たちへのメッセージとして、在学中に興味のある分野に飛び込んでいく重要性を教わった。そこで得られた情報を持った上で就職活動することは大きな強みになると感じた。自ら飛び込んでいくことは簡単なことではないが、行動力を持ち徐々にステップアップして多くの情報を得ていきたいと思った。