人文学科の渡辺芳郎教授がスイスの美術館の日本陶磁器展図録に寄稿
スイスのジュネーブ市立アリアナ美術館は、25,000点を超す陶磁器とガラス製品のコレクションで知られています。2016~2017年、日本の国立歴史民俗博物館、スイスのチューリッヒ大学、アリアナ美術館の共同プロジェクトにより、そのコレクションの中の日本陶磁器の悉皆調査が実施されました。その結果、古伊万里や鍋島、薩摩、九谷など日本を代表する窯場の陶磁器約800点が含まれていることが明らかになりました。それらは17世紀後半から20世紀にかけてヨーロッパに輸出されたものです。
その調査成果を受けて、2020年12月11日~ 2022年1 月9 日にアリアナ美術館で”Chrysanthèmes, dragons et samouraïs. La céramique japonaise du Musée Ariana”(「菊・龍・サムライ―アリアナ美術館所蔵の日本陶磁」)展が開催され、2021年1月にカタログ(仏語・英語)が出版されました。
ヨーロッパの人々がどのような日本陶磁器を好み、また日本側ではそれを受けて、どのような陶磁器を生産、輸出したのか。かつての日欧交流の一端を知る上で、興味深い写真・論考が収録されています。今回の悉皆調査メンバーに加わった渡辺教授(窯業考古学、物質文化論)は“SATSUMA from the Musée Ariana”(アリアナ美術館の薩摩焼)という論文を寄稿しています。
書誌情報はこちらをご覧ください。