地域社会コース25名の学生が「社会教育実習Ⅰ」の事前学習で鹿児島市の社会教育施設を訪問

教員:
2022.5.23

5月10日(火)に社会教育主事資格の取得を目指す地域社会コースの学生25名が、サンエールかごしま(鹿児島市生涯学習プラザ・男女共同参画センター)を訪問しました。現地では、鹿児島市生涯学習課、かごしま県民大学中央センター(鹿児島県生涯学習課)、鹿児島市青少年自然の家の職員ら9名に迎えられ、6月から本格的に始まる現地実習の顔合わせが行われました。

「社会教育実習Ⅰ」(小栗准教授担当)は、国家任用資格である「社会教育主事資格取得プログラム」(合計24単位以上)の選択必修科目で、3年生以上を開講対象としています。学生たちの多くは、すでに「社会教育概論」(農中准教授担当)や「社会教育演習Ⅰ・Ⅱ」(農中・金子准教授担当)など社会教育の専門的な学習を進めており、今期はこれまでの学びを実際の現場で、社会教育主事として働く職員たちの仕事ぶりを観察・体験しながら理論と現実を繋ぎ合わせていくことになります。

当日は、かごしま県民大学中央センター、鹿児島市少年自然の家、鹿児島市生涯学習課の概要説明につづき、各施設等で計画いただいている12の実習先ごとに内容の説明を受けました。また、サンエールかごしまの施設を5階から1階まで丁寧に案内していただきました。職員たちの熱量を受け取った学生たちは、社会教育についての理解を深め、実習への期待を高める機会になったようです。

昨年から社会教育を学び、ある程度社会教育について自分の考えを持つことができるようになった今、社会教育現場の人からお話を聞くことができて、これまで学んできた知識の上に社会教育の実践という観点からの学びを得ることができた。各実習先の職員の方々から自分の視点(職場)からどのように住民にアプローチをしているのかということをお聞きすることができ、どのようなところに力を入れているのかということも理解できた。それぞれの熱意も伝わってきて、実習を通してさらにその熱意を肌で感じていきたいと思った。
また、サンエールかごしまを訪れたことがなかったため、どのような人がどのような目的で利用しているのかを知ることができて、良い意味で利用するハードルが下がったことを感じた。私も含めてやはりどのような場所かそもそも分かっていない状態だと利用者はなかなか増えないし、逆にそれが分かると一気に利用しやすくなると思った。常に中が見えて開かれた空間にすることの大切さを身を持って感じた。(学生Kさん)

今回、社会教育現場の人のお話を聞いて、とても熱量を感じた。どの社会教育施設で働いていらっしゃる方も、コミュニケーション能力が高く、幅広い年齢層の住民の方々と接することになる社会教育・生涯学習においてこのような力が求められていることが改めてよく分かった。また、それぞれの施設が、どのような目的で運営されているのかやそこで働く職員がどのようなことを意識しているのかを知ることができ、社会教育の理解を深めることができた。
さらに、今回サンエールかごしまを初めて訪問したが、多くの設備が整っていて驚いた。これまで、社会教育の舞台として公民館が挙がっていたが、鹿児島の公民館は、毎日開いているわけではなかったため、実感が湧かなかった。しかし、サンエールかごしまの環境を見て、ここなら様々な住民のニーズに応えることができるのではないかと思った。(学生Oさん)

5月17日(火)の講義時間を使って、学生たちは各自の希望に基づき、話し合いによって参加する実習先を決定しました。今後は、原則ペアーで行動し、各自の深めたい問いをもってそれぞれの実習地で経験を積むことになります。8月には、実習を受け入れて頂いた職員の方を招いて報告会を開催する予定です。
コロナ禍がまだ収まらない中、学生たちに貴重な学びの機会を作っていただいている各施設の職員の皆様に、この場を借りて深く御礼申し上げます。