『刑事訴訟法』を出版しました

教員:
2022.4.15

法経社会学科法学コースの中島宏教授(刑事訴訟法)が、笹倉香奈教授(甲南大学法学部)、宮木康博教授(名古屋大学大学院法学研究科)との共著による『刑事訴訟法』(日本評論社、2022年3月)を出版しました。

この本は、大学の学部教育におけるスタンダードな教科書のシリーズとして刊行されている日評ベーシック・シリーズの1冊です。今日の学部における専門教育の要求水準を踏まえ、刑事訴訟法の全体像を判例・通説の立場から、学生が無理なく通読できるように表現を工夫しながら平易に解説しています。

現行刑事訴訟法は、その成立から70余年の月日を重ねており、その間に判例や実務上の運用が豊富に蓄積しています。また、直近の20年間を見れば、裁判員制度や取調べの録音録画制度に代表される新たな制度が次々に導入されました。そして、刑事訴訟法学においても、判例・実務・立法を時にはリードし、時にはフォローアップしながら、重厚な議論が蓄積されています。

実務と学理の大きな発展はもちろん好ましいことですが、刑事訴訟法を学ぶ学生にとって見れば、限られた時間で修めなければならない知識の分量は膨らむばかりで、消化不良になったり、さらには食わず嫌いになってしまうことが少なくありません。

本書はそのような問題意識から、学生が「最初に学ぶべきこと」「これだけは理解しておくべきこと」を厳選し、現に適用されている刑事訴訟法のおおよその姿を正しく理解してもにうことをねらいとして執筆されたものです。2022年3月の刊行以来、本学法学コースをはじめとして、多くの大学の講義で教科書として活用されています。


書誌情報はこちら
日本評論社 日評ベーシック・シリーズ
中島宏・宮木康博・笹倉香奈『刑事訴訟法』
発刊年月 2022.03
ISBN 978-4-535-80697-9
電子書籍もあります