チェスター・ブラウン『ルイ・リエル―カナダ白人社会に挑んだ先住民の物語』を出版

教員:
2021.7.26

人文学科多元地域文化コースの細川道久教授(西洋史、カナダ史、イギリス帝国史)が『ルイ・リエル―カナダ白人社会に挑んだ先住民の物語』(彩流社、2021年7月)を翻訳・出版しました。
この本はカナダ白人社会に立ち向かった先住民(メイティ)の指導者ルイ・リエル(1844~85年)を描いた伝記的グラフィック・ノベルです。カナダの歴史上もっとも有名な人物の1人で、「政治的/宗教的英雄」、「反逆者」、「精神異常者」など、これまで評価が大きく分かれてきたリエルの半生を、様々な歴史書に依拠しながら、わかりやすく描いています。

原作者チェスター・ブラウンは、カナダを代表するグラフィック・ノベル作家で、できるだけシンプルに描く「ミニマル」表現方法で知られます。2003年に刊行された原著は、グラフィック・ノベル界最高峰のハーベイ賞(最優秀ライター、最優秀グラフィック・アルバムの2部門)など、国内外で数々の賞を受け、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語でも翻訳されています。カナダでは、歴史教育の副教材として活用されるほか、幅広い層に読まれています。

出版にあたっては、カナダ芸術評議会(Canada Council for the Arts)の海外翻訳出版助成を受けました。

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