鹿児島市の都市マスタープラン策定学生ワークショップに参加

2021.3.8

1月18日(金)、鹿児島市の「第二次かごしま都市マスタープラン(骨子案)」について考える学生ワークショップの成果発表会が鹿児島市役所講堂で開催され、法文学部法経社会学科の石塚ゼミ(経済コース・都市経済学)・宇那木ゼミ(法学コース・行政法)、人文学科の小林ゼミ(多元地域文化コース・人文地理学)の3年生と理工学研究科(工学系)の小山雄資准教授のゼミ(都市計画)の学生・院生の計27名が20年後の鹿児島市を見据えたまちづくりのアイデアを提案しました。

このワークショップは、まちづくりに若い世代の意見を取り入れるため、鹿児島市が市内6大学を対象に、昨年10月から実施しているものです。学生は「余暇・観光」「産業」「教育・文化」「移動」「生活空間」の5グループに分かれ、鹿児島市の現状と課題、20年後の鹿児島市の姿と生活イメージを市職員や教員も交えて議論してきました。

第3回学生ワークショップのグループワーク

■第3回学生ワークショップについては、こちらをご覧ください。
・学生が描く20年後の鹿児島とは? 都市計画マスタープランワークショップを開催


当日の成果発表会では、鹿児島市の下鶴隆央市長をはじめ市職員を前に、学生から次のようなアイデアが出されました。

  • Eスポーツによる高齢者の健康増進

  • 都市内部の遊休地を活用した観光農園の整備と農業振興

  • 市立図書館の総合文化施設化による機能拡充

  • 路面電車(市電)の教育・観光活用とAR・VRの利用

  • 郊外住宅団地でのシェアオフィスの供給とフリーWi-Fiの整備

移動グループの発表
生活空間グループの発表

以下、参加した学生のコメントです。

折戸 大輝
この活動を通して、鹿児島市のこと、都市を作っていくことについて、大きな経験値を得ることができたのではないかと考えております。また、公務員志望ということで、現場で働く皆さんの活躍を活動の中での交流を通して、肌で感じられ、就職活動においても大きな材料になったように思います。

渡邉 新大
今回、ワークショップに参加することができて、非常にいい経験ができたなと思いました。学校生活の中で20年後の鹿児島市を考えるという機会はなく、施策案を考える上で、知識としてなかった、鹿児島の現状を知ることができて、そこから案を考えていくプロセスの中では、鹿児島ではなく県外の地域の現状についても考えることができました。私は移動の観点から見た鹿児島の20年後についての施策案を出させていただきましたが、移動について多角的な視点から見て、20年後を想像しながら、楽しく取り組めました。とても充実した時間を過ごすことができました。今回ワークショップに参加して、自分で調べたことはもちろん、他の班の発表から学んだことを活かして、鹿児島の未来をより良いものにする行動ができるよう、頑張ります。

清水 雄世
今回の都市マスでは自分の学んでいる分野だけでなく、他分野を交えたことで、自分が都市計画を考える時には出ないような意見が出て参考になりました。また、学術的分野で他学部と協力する機会はあまりなかったため、このような機会が広がると良いと思いました。今回の発表も、将来役立つことが多くあったため、良い経験となりました。これらの経験を将来にも活かしていきたいです。約4ヶ月ありがとうございました。

中 まゆか
今回、都市マスタープランの策定に参加することができ、とても勉強になりました。自分一人では知識不足で考えられないようなことも、先輩方からのアドバイスを頂くことによってなんとか形にすることができました。私はサークル活動などをしておらず、普段は他学部生、他学年生と関わることがほとんどないので、その点でも今回の経験は非常に意味のあるものだったと感じています。

田端 みなみ
今回のワークショップに参加して、鹿児島市の将来の姿について真剣に考えることができた。また、他学部や他学科の学生との交流の機会にもなり、自分にはない視点でのアイデアが数多くあって楽しく参加することができました。様々な分野や視点を多角的に結び付けて考えるというのは、今回に限らず今後の自分の活動の中でも活かしていけると思います。

長坂 大成
ワークショップの経験は初めてでしたが、大学生である私たちが地域づくりに関わるという貴重な経験ができてとても良かったと思います。少子高齢化や人口減少など鹿児島市をはじめ地方都市ではマイナスな話題が多いですが、調べていく中で鹿児島市が今後成長していくプラスの要素が多くあることが分かりました。鹿児島市の抱える諸課題と向き合いながら、どうすればより良い鹿児島市になるか、深く考えることができたと思います。また、20年後の鹿児島市がどのような姿になっているか、各グループの発表を見ながらとても楽しみになりました。市長の言葉にあったように、20年後の鹿児島市を担うのは私たちの世代であり、是非今後も地域に積極的に関わり続け、鹿児島市の発展に私たちの世代が貢献できたら良いと思いました。

今回のワークショップで、学生たちは建築、法律、経済、地理の専門分野の垣根を越え、「まちづくり」と「建築」の双方の点から互いに意見を出し合い、学部を越えた交流により専門以外を学ぶことで自分たちの専門分野についても深く考える良い機会となりました。今後もこのような学生・教員・行政の交流と取り組みを継続して行っていきたいと思います。

【参加メンバー】

□ 法経社会学科法学コース3年生(宇那木ゼミ)
・折戸 大輝
・渡邉 新大

□ 法経社会学科経済コース3年生(石塚ゼミ)
・岩崎 理子
・上水口 由真
・清水 雄世
・中 まゆか
・東 賢史郎
・宮田 晃輔
・宮武 佑袈
・森 武瑠
・柳村 雄大

□ 人文学科多元地域文化コース3年生(小林ゼミ)
・川路 茉侑
・高橋 真生
・田端 みなみ
・徳永 大輔
・長坂 大成
・宮下 紗奈

□ 理工学研究科(工学系)小山ゼミの学生・大学院生