地域マネジメント人材の育成:霧島国際音楽祭のマーケティングプラン発表会!
経済コース馬場研究室は、鹿児島県観光・文化スポーツ部文化振興課と共同で「霧島国際音楽祭の地域文化資源としての価値と地域への影響に関する研究」をおこなっています。本研究には、第一の目的に霧島国際音楽祭の地域文化資源としての価値を明らかにすること、第二の目的に芸術文化事業を担う地域マネジメント人材の育成モデルを提案することがあります。この第二の目的の成果発表会に位置づけられる「鹿大生による霧島国際音楽祭のマーケティングプラン発表会」が去る2月18日に開催されました。
霧島国際音楽祭は、多くの国際的アーティストを輩出するだけでなく、著名なアーティストによる演奏プログラムを鹿児島県民を中心とした観客に提供し続けています。霧島国際音楽祭の文化的価値は、多くの県民に共有されることで、より一層豊かなものへとなってきました。しかし、鹿児島県の若手の観客層がなかなか増えてくれないという課題も抱えています。
そこで、霧島国際音楽祭の豊かな文化的価値を県民はじめ多くの方に届けるためのマーケティングプランを馬場ゼミ3年生の瀬戸口ひかるさんと原田真緒さんが発表しました。2人の学生は、約半年をかけて霧島国際音楽祭の現状を観察調査し、観客アンケートの分析により観客の声に耳を傾け、柔軟かつ新鮮な視点から霧島国際音楽祭のマーケティングプランを作成しました。
瀬戸口さんは、瞬間的な芸術である音楽を花手水(はなちょうず)で表現して、物質化および可視化することで、観客が霧島国際音楽祭の価値をSNSなどで共有可能にするプラン「音と花で奏でる霧島国際音楽祭」を提案しました。原田さんは、「大人の親子」という新しい顧客像を創り出し、この顧客像が親子で過ごす時間を大切に思う気持ちと霧島国際音楽祭の提供価値との親和性の高さに注目したプラン「大人の親子で楽しむ霧島国際音楽祭」を提案しました。
発表会には、鹿児島県との共同主催者である公益財団法人ジェスク音楽文化振興会様、公益財団法人鹿児島県文化振興財団様にも参加いただき、あたたかなコメントをいただきました。また、報道各社も取材に訪れ、発表会当日にはMBCの夕方のニュースで2回にわたって取り上げられ、南日本新聞でも以下の記事により紹介されました。
本共同研究は、3カ年での実施を想定しており、来年度および再来年度も継続して計画・実施していく予定です。