法文学部での学びをいかしてNPO・就職活動に取り組んだ安部健太さん

在校生
2022.2.7

簡単な自己紹介

大分県別府市出身。2018年に法文学部法経社会学科に入学。2年次から地域社会コース社会学ゼミ(片桐ゼミ)に所属。3年次に受講した「社会教育実習Ⅱ」をきっかけに、NPO法人若者・留学生サポートステーション響に所属。NPOでは、オンラインで日本と海外とをつなぐ語学講座「ドイツ語deコミュニケーション」や「マレー語入門講座」を開設・運営。また、日本全国に住むベトナム人を対象としたオンライン日本語会話クラスも担当中。卒業論文では「大学の理想と大学生の実態」をテーマに執筆。大学で学んだ社会学・社会教育学や卒業研究、NPOでの経験から、卒業後は高等教育機関の広報・教育・経営支援を行う企業(進研アド)に入社予定。

大学での学びで役立ったこと

大学での学びは僕の行動・思考のすべてに役立っています(笑)。と、いっても意味不明だと思うので、わかりやすく例を挙げるならば、「大学での学びが、現在の就職先に結びついたこと」は間違いないと思います。

社会学を学ぶことで「問題意識の作り方」を、社会教育学では「問題の解決手段」を、身につけられたと思います。具体的に社会学を学ぶことで、社会の仕組みがどうなっているのかという「客観的視点」、個人と社会とを結びつけて考える「こじつけ力」、当たり前を疑う「批判的思考力」が身についたと感じます。社会教育学では、「『学ぶ』こととはなにか」や「多様な人が連携・協働するする意義」について考えました。また、授業を通じて多くの社会教育実践にも関わることで、問題解決の手段について学ぶことができたと思っています。

就職活動のスタートは、「自分は何をしたいのか?」という問題意識を持つことから始まります。また選考中のグループワーク等では、課題発見と課題解決の提案が求められたのですが、これらにも授業での経験や学びを活かすことができました。

NPO響での活動

大学三年生の時に受講した「社会教育実習Ⅱ」(授業内容はこちらの記事をご覧ください)で、NPO法人若者・留学生サポートステーション響の代表の方にインタビューする機会があったのですが、僕の習性「ノリと勢い」で「NPOに参加していいですか?!」と尋ねたところ、快く引き受けてくださったことがきっかけで活動に参加しました(笑)。

コロナ禍で対面での活動が自粛されており、オンライン語学講座の機運が高まっていた時期での参加でした。オンライン語学講座のファシリテーターを任されたのはいいのですが、外国人講師の方とどういった講座内容にするかを考え、参加者も1から集めなければいけないという状況で、最初は参加者が集まらず大苦戦…。このときに、「どれだけ素敵な講師の方がいて、素晴らしい内容を考えていても、参加者が集まらなければ意味がない」と実感し、広報の重要性が身に沁みました。現在では、参加者さんとの密な連絡や口コミ、Facebookでの投稿記事が広がり、小学生から大人の方まで参加するようになっています。

また2021年度から、日本在住のベトナム人に日本語を教える事業が始まりました。オンライン語学講座では司会兼学習者だった僕が、日本語クラスでは講師という立場になり、「自分も外国人講師になってるんだぁ…」と実感をしながら、社会教育学で学んだ「お互いに学びあう姿勢」を大事にして活動しています。

就職後したいこと

卒業後は、大学や短期大学、専門学校など全国のあらゆる高等教育機関を支援する会社に就職します。僕には、「大学を地域や社会に開かれた場に変えることで、私たちの『したい!』が実現できる社会にする」という壮大な計画があります(笑)。現状の日本は、偏差値至上主義社会であり、受験生も大学を選ぶのではなく、学歴を選んでいるように思います。また、企業は就活生に大学で何を学んだかを問いません。こうした状況では、「大学で本当にしたいこと」ができづらくなっていると思います。大学自体も閉鎖的で、大学の魅力や特色を十分伸ばし伝えきれていないと感じています。

広報・教育の力で、大学の発展を通じ、私たちの「したい!」が「できるんだ!やってみよう!」に変えられるように間接的ですがお手伝いをしたいと思っています!

現役生へのメッセージ

大学とは、もともとキャンパスを持たず、知的好奇心旺盛な人たちが都市を行き来する中で生まれた自由なネットワークだったそうです。そのため大学では、学生の自由な時間が確保されています。とりわけ法文学部は社会科学から人文学に至るまで幅広い自由な学びの機会が提供されています。また、大学は、留学生や地域の人、全国からの学生など、たくさんの多様な人たちが行き交う場でもあります。

みなさんは鹿大生として大学生活を送り、様々な経験や学びを得ていると思います。当たり前のことなので私たちは意識していませんが、その経験や学び、友人や先生は、あなたが鹿児島大学を選ばなければ出会えなかったものばかりです。くわえて、大学生活は基本的に一度きりであり、大学生活がその後の人生を大きく変えることにもなります。

ぜひ、鹿児島大学での学生生活を自分にとって貴重で自由なものと実感しながら、鹿児島大学のことを大好きになって卒業してくださいね!!

最後に…僕は鹿児島大学が大好きです!!(笑)